2024.11.18

【パルスメーターの正しい使い方】基本機能おさらい解説vol.10「動画で魅せる時計図鑑」

緊急時に脈拍が計測できる

【パルスメーター(クロノグラフ編)】

ボール ウォッチ ロードマスター レスキュー クロノグラフ

医療従事者に必須の脈拍計測が可能な実用クロノ

古い時代設定の映画やドラマでこんな場面を見たことはないか? 病人の家を訪問した医師が、病人の手首をつかみながら片手に持った懐中時計と睨めっこをする。あれは電子式の簡易脈拍計がなかった時代、アナログ時計を使って脈拍を計測しているのである。これをより容易かつ正確に計測する時計がパルスメーター表示付きのクロノグラフだ。


【ボール ウォッチ ロードマスター レスキュー クロノグラフ】パルスメータースケールを備えたクロノグラフ。ブレスレット一体型のケーススタイルを採用し、60分計付きのセラミック製逆回転防止ベゼルを装備する。2時位置のプッシュボタンはわずかな回転でロック/アンロックが可能な仕組みに。文字盤の3時位置にデイ・デイト表示、8時位置に白とグレーの2色で秒を示すセコンドディスクをセット。耐低温性が図られたCal.RR1402搭載。自動巻き。径43.5mm。チタンケース&ブレスレット。100m防水。59万4000円。

パルスメーターは、文字盤上に配されたパルスメータースケールとクロノグラフ機能を併用して脈拍を測る。通常、文字盤の外周に装備されることが多いが、タキメーターなどを兼ね備える場合は内側に備わることも。英語で“PULSATIONS(脈拍)”と表記されているのがそれで、注意してほしいのは、その前に記されている数字。これが“15”のものは脈拍を15回数えるタイプで、“30”ならば30回数えるタイプとなる。今回は実用的機能の搭載には定評あるボール ウォッチのモデルを使って説明したい。

パルスメーターの使い方

文字盤上のパルスメーターの位置と、“PULSATIONS(脈拍)”の前に表記されている数字を確認。このモデルは“15”なので、脈拍を15回数えるタイプのパルスメーターとなる。

クロノグラフ針が文字盤12時位置に停止していることを確認し、ケースサイド2時位置のスタートボタンを押して針を始動。それと同時に手首などに指を当てて脈拍を数え始める。

脈拍を15回数え終えたら、2時位置のボタンを再度押してクロノグラフ針をストップ。この写真では針は15秒位置に停止している。

文字盤外周のパルスメータースケールに照らし合わせると、クロノグラフ針が指し示す数字は“60”。よって1分間あたりの脈拍数は、おおよそ「60回」ということになる。

文字盤上のパルスメーターの位置と、“PULSATIONS(脈拍)”の前に表記されている数字を確認。このモデルは“15”なので、脈拍を15回数えるタイプのパルスメーターとなる。
クロノグラフ針が文字盤12時位置に停止していることを確認し、ケースサイド2時位置のスタートボタンを押して針を始動。それと同時に手首などに指を当てて脈拍を数え始める。
脈拍を15回数え終えたら、2時位置のボタンを再度押してクロノグラフ針をストップ。この写真では針は15秒位置に停止している。
文字盤外周のパルスメータースケールに照らし合わせると、クロノグラフ針が指し示す数字は“60”。よって1分間あたりの脈拍数は、おおよそ「60回」ということになる。

 

今回のモデルのように“15”のタイプの場合、まずクロノグラフ秒針が12時位置に停止していることを確認して、2時位置のプッシュボタンを押すと同時に脈拍を数え始める。そして15回数え終えたら、ふたたび2時位置のボタンを押す。その際、クロノグラフ針が指し示す位置(写真では15秒位置)に表示されている数字“60”が、1分間あたりのおおよその脈拍数となる。これさえあれば専用の脈拍計がなくても何時、どこでも脈拍を測ることが可能に。医療従事者はもちろんのこと、野外での活動が多いレスキュー部隊などには欠かせない実用腕時計なのだ。

〈ブランド解説〉

1891年、ウェブスター・クレイ・ボールによりアメリカのクリーブランドで創業。“キプトンの悲劇”と呼ばれる列車事故を調査した創業者の信念のもと、初期から正確無比な鉄道時計を手がけた。本拠地をスイスに移した現在も創業者の意志を受け継ぎ、持ち前の高い技術力によって独自機構や装備を開発しつつ、それらを網羅した耐衝撃性・耐磁性・視認性などに優れたプロ仕様のタフネスウォッチを数多く発表する。

ボール ウォッチ公式サイト

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写真・動画撮影/岸田克法
文/岡田隆奈
動画編集/中村重樹(時計Begin編集部)