2024.11.26

パネライのレフトハンドに、新顔登場!

小さくなってもパワフルなタフウォッチ

「ルミノール デストロ オットジョルニ PAM01655」。手巻き。径44㎜。SSケース。カーフストラップ。30気圧防水。122万1000円。

パネライには「レフトハンド」と呼ばれる左利き用の腕時計があるのを、ご存知だろうか。パネライの絶対的なアイコン「リューズプロテクター」は通常、リューズとともにケースの3時位置にセットされているが、それを反対側の9時位置にセット。

左利きの人が時計を右手につけた時、左手でリューズ操作を行うために考案された仕様だ。しかし元々は、左利き用に作られた時計ではない。かつてのイタリア海軍潜水士は、左腕に水中コンパスや水深計などの水中計器を、そして右腕に時計をつけていた。

このスタイルを支援していたのが、パネライ4代目ジュゼッペ・パネライ。この当時のパネライは、ドーム型のプレキシガラスの中にオイルを充填した水中コンパスや水深計も製作していたが、これらの計器を左腕につけ、解放された「右手用」として用意されたのが、レフトハンドモデルだった。初代レフトハンドは、1960年代に「Ref.6152/1」として誕生している。

ミリタリー好きにはたまらないストーリーから、パネライの「レフトハンド」には熱狂的なファンが多い。圧倒的に右利きの方が多いはずだが、パネライの「レフトハンド」と言われるモデルは実際のマーケットでも極めて人気が高く、すぐに姿を消してしまう。

伝説の「レフトハンド」をオマージュして誕生した最新作「ルミノール デストロ オットジョルニ PAM01655」も、パネライの名作として殿堂入りすることは、間違いなさそうだ。Destro(デストロ)は、イタリア語で「右の」「器用な」「幸運の」などの意味を持つ。

オリジナルレフトハンドはケース径が47㎜と大型であったが、こちらのモデルはケース径44㎜。初代に比べボティは小さいが、中身はよりパワフルになっている。搭載する手巻きのキャリバーP.5000は、8日間のロングパワーリザーブを実現。

このキャリバーが、かつてイタリア海軍特殊潜水部隊が使用していた当時のアンジェリュス キャリバー SF240にインスパイアされているという点も興味深い。ブリッジに覆われ剛性の高い手巻きムーブメントは、サファイアクリスタルのケースバックから鑑賞可能。シースルーバックを採用しているにもかかわらず、300M防水を備えているのも頼もしい(実際は表示値より最大25%の高い圧力をかけてテストしている)。

ここからはパネライが公式に提唱しているわけではないので、あくまで個人的な見解として聞いてほしいのだが、パネライのこの「レフトハンド」は、左利きの人だけでなく、右利きの人が「左腕」につけても効果的だ。パネライファンにそれを気にする人はいなが、あの大きなリューズプロテクターが手の甲に食い込む心配がないからだ。

左腕につけたらリューズ操作が面倒では? と思うかもしれない。しかし前途した通り、このモデルは一度巻き上げれば8日間動き続けるので、腕につけながらリューズ操作が必要になる場面は、まず考えられない。ちょっと特別感のある個性的な「レフトハンド」は、より多くのパネライファンに受け入れられることだろう。

 

パネライブティックがリニューアル&新オープン!

パネライの魅力を存分に味わいたいなら、パネライブティックに行くのが一番だが、2024年年末に嬉しいブティックニュースが届いた。2024年12月1日にはパネライ名古屋ブティックがリニューアルオープン、2024年12月4日にはパネライ大丸心斎橋ブティックが新オープンする。気になる新作がある人は、ぜひ!

【パネライ名古屋ブティック】〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-19-12 TEL 052-951-8111 E-MAIL nagoya@panerai.com   営業時間 12:00~19:00  水曜日定休 

2024年12月1日(日)リニューアルオープンから12月30日(月)までの期間、人気漫画家 南勝久氏の特別作品を展示。またイタリアンチョコレートテイスティング、ストラップホットスタンピングサービスも。詳しくはブティックまで。

 

 

【パネライ大丸心斎橋ブティック】〒542-8501 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1本館6階 TEL 050-1781-0000 (大代表) E-MAIL daimarushinsaibashi@panerai.com 営業時間 10:00~20:00 百貨店営業時間に準じる 2024年12月4日(水)オープン

問い合わせ/パネライ公式サイト

文・構成/市塚忠義