2025.03.28

ソリッドゴールドのビンテージ・エル・プリメロが集結!

「ZENITH ICON」の9点がゼニス ブティック銀座に上陸

「G 581」。1969年、エル・プリメロが誕生した年に製造された最初期モデルのひとつ。生産数150本。エル・プリメロ 3019 PHC搭載。18Kゴールドケース。ケース径37㎜。709万5000円。

時計メーカーが直接運営する「直営ブティック」で購入できる時計は、もはや新品の最新作や限定モデルだけではない。程度の良い認定中古や、本社でしっかりとメンテナンスを施した年代モノの「ビンテージ」を販売するブランドも増えてきている。

ル・ロックルの名門ゼニスも、そのひとつ。他社に先駆け、2020年より「ZENITH ICONS」を展開。スイス本社管理のもと、確実なアーカイブが整うビンテージウォッチを各国のブティックやオンラインで購入することができる。

「G 382」。ディスコ・ヴォランテと呼ばれる個性的なラグの形状が特徴。1969年製。生産数250本。エル・プリメロ 3019 PHC搭載。18Kゴールドケース。ケース径40㎜。642万4000円。

銀座並木通りにあるブティックに、9点の希少なレアピースが届いたので、その内の何本かを紹介したい。今回、銀座に集まったビンテージウォッチのポイントは、ゼニスが誇る傑作クロノグラフ「エル・プリメロ」であること、そして滅多にお目にかかれない「ソリッドゴールド」が多いということ。

ゼニスのファンであればご存知だと思うが、「エル・プリメロ」は、初の自動巻きクロノグラフとして1969年に誕生したが、その後すぐにクオーツショックに突入するため、この時代のエル・プリメロは、短命。ビンテージのエル・プリメロに遭遇することは、極めて難しいのだ。

「G 381」。下の「A 386」のゴールド版。1969年製。エル・プリメロ 3019 PHC搭載。18Kゴールドケース。ケース径38㎜。709万5000円。

しかも銀座に届いたビンテージのエル・プリメロは、その多くが「ソリッドゴールド」ケース。筆者も長くこの業界にいるが、これだけのゴールドモデルを目にするのは初めてである。

「G 384」。時計BOXやユーザーマニュアルなど、付属品も希少なオリジナルが揃っている。1971年製。エル・プリメロ 3019 PHC搭載。SSケース。ケース径37㎜。513万7000円。

「ZENITH ICONS」として販売する以上、時計のコンディションには徹底的にこだわっているわけだが、今回の9本のうち1本は、なんと完全な「未使用品」。つまり50年以上、誰も使用していないお宝のエル・プリメロが見つかったのだ。

クッションケースの四隅に、当時のブルーの保護ニスが残っている。ケースは50年以上、未研磨という希少品。

その証拠に、当時時計を傷つけないようにとケースの表面に塗られたブルーのニスが、まだ剥がされることなく残っているのが写真で確認できるだろう。「ZENITH ICONS」の本社チームは、こんな希少な時計を、いったいどこから探してくるのか。

「A 386」。今も受け継がれるトリコロールカウンターの原点モデル。1970年製。エル・プリメロ 3019 PHC搭載。SSケース。ケース径38㎜。425万7000円。

1点モノが多いヴィンテージウォッチは、出会うタイミングが非常に重要。しかも金の価値が高騰する今、ゴールドのエル・プリメロなどを手に入れられる人は、非常にラッキーだと思う。ビビッときたら、迷わず決断してほしい。

 

ゼニス ブティック銀座(並木通り)
東京都中央区銀座6-7-16
03-3575-5861
営業時間:11:00~19:00
定休日:毎月第2水曜日

問い合わせ:ゼニス公式サイト

文・構成/市塚忠義