2025.08.18

車コラボの第一人者、ジラール・ペルゴが魅せる特別仕様のロレアート

ブラックセラミックケースに、さり気ないレーシンググリーン

「ロレアートスケルトン アストンマーティン エディション」。Ref. 81015-32-3538-32A。自動巻き。ブラックセラミックケース&ブレスレット。ケース径42㎜。ケース厚11.13㎜。約54時間パワーリザーブ。10気圧防水。世界限定88本。764万5000円。

現在、時計業界は空前の「車コラボブーム」である。今年2025年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブの会場には、F1をはじめとする4台ものレーシングカーが展示され、「車と時計」互いの業界のファン獲得に乗り出すブランドが多くみられた。

空前、とは言ってみたものの、こうした動きは今までまるでなかったのか。長く時計ファンを続けているものなら、車コラボ時計の先駆者が、ジラール・ペルゴであることを知っている。かつて同メゾンの代表であった故ルイジ・マカルーソは、元々レーシングドライバーとしても活躍した人物。

イタリア人の彼が、1990年代初頭に発表したのが、フェラーリとのパートナーシップを結んだ数々の腕時計であった。跳ね馬マークの入ったGP7000シリーズを代表するクロノグラフなどは、特に高い人気を集めた。

そんなジラール・ペルゴが、現在パートナーとして選んでいるのが、英国のラグジュアリースポーツカーブランド「アストンマーティン」である。ジラール・ペルゴの代表モデル「ロレアート」において、魅力的なコラボモデルを製作。その最新作となる限定モデルがここに紹介する「ロレアートスケルトン アストンマーティン エディション」である。

ロレアートは、1975年に初代が誕生した同社を代表するアイコニックピースであるが、そのダイナミックなケースフォルムにアストンマーティンの気高いデザイン哲学が組み合わさり、特別感の高いロレアートが完成した。

一見、金属のように見えるケースとブレスレットは、セラミック製。そこにサテン仕上げで筋目を入れることで、メタルケースのような重厚感が生まれている。もともとサテン仕上げには「スクラッチ傷が目立ちにくい」という役割があるが、加えて小傷に強いセラミック製なら、さらに安心だ。

ロレアートが受け継ぐ意匠、八角形ケースの中に収まるムーブメントは見事なスケルトン仕様。主ゼンマイの巻き上げ具合がよくわかる香箱から調速脱進機に至るまで、基本輪列が“丸見え”となっており、機械式時計のエネルギー伝達の仕組みが手にとるようにわかるのは、時計ファンにはたまらない。

こうした剥き出しのパーツを支えるメインプレートやブリッジには、全て手作業によって面取り、サンドブラスト、サテン仕上げ、サーキュラーサテン仕上げといった4つの装飾技法が用いられ、最終的にブラックPVDが施されることで、ケースやブレスレットと見事な一体感を生み出している。

オープンワークの時分針、そしてバーインデックスのカラーは、アストンマーティンを象徴するブリティッシュレーシンググリーンに。また控え目ではあるが、珍しい10時位置のスモールセコンド秒針もまた、同色のグリーンに染められている。

スケルトンムーブメントの美しさは、裏側からみても一目瞭然。ゴールド製の回転ローターは大胆に肉抜きされており、グリーンPVD加工でしっかりアストンマーティン仕様に。またサファイアクリスタルのケースバック中央にも、メタライズ加工によってASTON MARTINのロゴが入る。

この「ロレアートスケルトン アストンマーティン エディション」は世界88本の限定生産となっている。

 

問い合わせ/ジラール・ペルゴ公式サイト