2018.05.17

ロイヤル オークに異変! オフショアに2つの新潮流【博士と助手の新作時計 2018 ガチンコ対決!】

誕生25周年を迎えたロイヤル オーク オフショアが、今年の主役。
復刻とデザインの新解釈の両面で、新たなる魅力が提示された。

博士「オリジナルを忠実に再現!」

ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
一見、ロイヤル オークと見紛うが、ダイヤル外周のタキメーターを刻んだ深く太いスロープやリューズとプッシュボタンに配したラバーが、オフショアだと伝える。ケースサイズも初代と同じだ。自動巻き。径42㎜。SSケース&ブレスレット。275万円。発売中。

ブレスと完全に一体化するラグは強めに曲げられ、装着感を高める。ブレスもコマ間の密度が高いのに、滑らかに曲がる。

助手「新解釈された八角形ベゼル」

ロイヤル オーク オフショア トゥールビヨン・クロノグラフ
タービンにも似たスケルトン構造が、実に大胆。ベゼルをオープンワークして開口部を広げ、各ブリッジは強く曲げ、豊かな奥行きを創出した。パワーリザーブは約173時間。手巻き。径45㎜。18KPGケース。ラバーストラップ。価格要問い合わせ。7月発売予定。

裏蓋側のデザインは、ダイヤル側と統一。クロノ機構のアームは直線的でモダンだ。左はトゥールビヨンを支えるブリッジ。

復刻と大胆スケルトン2つのオフショア対決

博士 誕生25周年を機にファーストモデルを復刻させた「ロイヤルオーク オフショア・クロノグラフ」がよかった。42㎜というケース感が絶妙で、実にツウ好みのクロノグラフである。

助手 博士は本当に復刻がお好きですよね。私は昔を振り返るんじゃなく、未来を見たい。だから聖域とも言える八角形ベゼルにまで大胆にメスを入れた「ロイヤル オーク オフショア・トゥールビヨン・クロノグラフ」に惹かれました。ベゼルをオープンワークしただけでなく、それを留めるお馴染のビスはサファイアクリスタルの内側に移して、まったく新しい表現にチャレンジしています。

博士 スケルトンのムーブメントも、かなり大胆だったね。逆に復刻版のダイヤルは、少し控えめ。これは初代オフショアのダイヤル装飾が、現行の〝メガ〟タペストリーではなく、ロイヤル オークと同じ〝プチ〟タペストリーであることに倣っているからなんだ。外観は忠実に再現し、機構は2007年発表の自社クロノグラフを積み、耐久性と精度とを向上させている点も、実に素晴らしい。

商品の問い合わせ//オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000

[時計Begin 2018 SPRINGの記事を再構成]
写真/岸田克法 文/髙木教雄 構成/市塚忠義