2018.05.21

ボーム&メルシエ渾身の自社開発ムーブは超真面目な優等生!【博士と助手の新作時計 2018 ガチンコ対決!】

スイス屈指の老舗時計メゾンが、ついに待望の自社ムーブを発表。
シリコン製パーツと特殊合金で優れた耐磁性と高精度を実現した。

博士「高精度を公的に保証」

クリフトン ボーマティック COSC
自社ムーブをことさら喧伝することなく、普段使いしやすい端正なデザインに収めるのがボーム&メルシエらしさ。上下左右を細いラインが貫く白ダイヤルは、COSC取得モデル専用。自動巻き。径40㎜。SSケース。アリゲーターストラップ。予価31万円。4月発売予定。

ダイヤル6時位置に自社キャリバーの名称と、5日巻きのクロノメーターを意味する文字をさり気なく置く。転写の具合も良好。

助手「ノンCOSCでも高精度を誇る」

クリフトン ボーマティック
ダイヤルの十字のラインがない通常モデル。スリムな柳葉型の針と楔形インデックスが、エレガントでありながらシャープな印象を与える。ケース厚は10.3㎜とスリムな仕立てに。自動巻き。径40㎜。SSケース。アリゲーターストラップ。予価29万円。4月発売予定。

右/地板はペルラージュ仕上げ。左/ 2層構造のシリコンひげを持つテンプは内側の錘を回し高精度な歩度調整が可能。

高性能な自社ムーブはCOSCの有無の勝負

博士 初の自社ムーブ「ボーマティック」が、会場で大きな話題になっていた。リシュモン・グループ傘下のムーブメント会社ヴァルフルリエとの共同開発で、脱進機とひげゼンマイをシリコン製とした、現代的な構成になっている。

助手 そのシリコン製ひげゼンマイは、2層構造だそうですね。

博士 シリコンは結晶化の際、木目に似た層ができる。この〝目〟の方向が異なる2枚を特殊技術で貼り合わせることで、強度や弾力の均一化を図っているんだ。

助手 そのひげ持ちは耐磁しないデュラサーモという合金製で、ムーブメント自体が1500ガウスもの耐磁性を備えています。

博士 シリコン脱進機には敢えて特殊なオイルを注して効率性を高めている。しかも5日巻きと、実用性は非常に高い。さらにクロノメーター級の高精度で、実際にCOSC取得モデルも発表されている。コレが、断然の一推しだ。

助手 日差マイナス4~プラス6秒の高精度なんですから、COSCを取らなくても、十分に安心。価格が抑えられている分、通常モデルの方も、お買い得ですよ。

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