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2018.05.09
編集部員の「欲しい!」時計インプレッション(グランドセイコー SBGJ203)第2回「見やすさ」の巻
リポーター : 『時計Begin』編集長・中里 靖
第2回「見やすさ」の巻
グランドセイコー「SBGJ203」のインプレッション、第2回目。今回は、いざ着けて数日を過ごした感想を気が赴くままに書こうと思っていたんですが、数日どころか数分でいきなり感嘆しちゃった点があります。“見やすさ”です。
ザラツ研磨による超鏡面仕上げのベゼル、多面カットを施してポリッシュ仕上げしたバーインデックス、サイドに斜めカットを施してそこをポリッシュ仕上げした針など、“セイコースタイル”の一端を担うそれらが揃いも揃って「ダイヤ入ってる?」くらいキラッキラしているのに、なぜか不思議とものすご~く時間が見やすいんです。
これまでこのキラッキラは、何やかんや言っても主に美観のためだと個人的には思っていました。けど、それは間違った先入観にして大いなる勘違いだったようです。お詫びし、訂正します。
キラッキラを生む超鏡面仕上げ&ポリッシュ仕上げは、造形上発生する各所の影や細部のサテン仕上げ部分と相乗効果的なメリハリを生み、パッと見たその一瞬だけでしっかり時間が判るようにもなっていたわけです。
それに気付いたのが、実はクルマの中。私は、週末はもちろん平日も頻繁にクルマを運転するんですが、インパネやカーナビのデジタル時計ではなく、ステアリングを握っている手首をちょっと返し、着けている時計で時間を確認する癖があります。普段は信号待ちのタイミングとかに1秒くらい見て確認するんですが、この「SBGJ203」は本当に一瞬で時間が読み取れちゃいまして、これを着けていることを忘れていていつもの感覚で手首を返したらそれこそ目に飛び込んでくるように一瞬で時間が判ったので、ビックリして思わず二度見してしまいました。
いつも「ウソつき」と言われますが、ホントの話です。
上述のメリハリによって各所の輪郭が相当ハッキリするのみならず、そもそも針の造形(根元が太い=針の存在が判りやすい、先が細い=指している時間が判りやすい)も、視認性を高めることに大きく寄与しているのでしょう。
ちなみに昼間、陽光の下でキラッキラすることは想像に難くないと思いますが、夜間のわずかな灯りの下(それこそクルマの中とか)でも想像以上にキラッキラします。
なので、軍用には向きません。
時計は時間が簡単に判読できて当たり前なので“見やすさ”に関してこれまで一度も気にしたことはありませんでしたが、それが相当なストレスフリーになることを、この経験をもって実感した次第です。
「欲しい!」時計 : GRAND SEIKO(グランドセイコー)「SBGJ203」
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