2018.06.03

唯我独尊のリシャール・ミル、ケーブルサスペンションの宙吊りムーブメント!【博士と助手の新作時計 2018 ガチンコ対決!】

唯我独尊──リシャール・ミルは、今年も独創性をいかんなく発揮。
立体的にクロスするケーブルと2層構造の風防で、ポロ競技に挑む。

博士「立体的に進化した新ケーブル構造」

RM 53-01 トゥールビヨン パブロ・マクドナウ
地板は外枠と2本のアーチとの2層構造に。外枠の左右に取り付けたケーブルで、パーツを支えてアーチを吊る構造を採る。限定30本。手巻き。ケース49.94×44.5㎜。カーボンTPTケース。ラバーストラップ。予価1億230万円。年内発売予定。

得意のカーボンTPTをカーブとくぼみとで立体的に成型し、剛性を高めた。ムーブを吊るケーブルの直径はわずか0.27㎜。

かつてない耐衝撃性を実現!

助手 メンズの新作は、これ1本。ポロ競技のプロ、パブロ・マクドナウ選手とのコラボ第2弾です。

博士 前作は全体を鎧のようにチタンカーバイドで覆い、傾斜して立ち上がる2つの丸窓にダイヤルとトゥールビヨンを見せていたが、今回はリシャール・ミルらしいフルオープンダイヤル。トゥールビヨンを積むムーブメントは、2本の細いケーブルを計10個の滑車を介して左右から宙吊りにするサスペンション構造で、ポロ競技中にでも着けられる高い耐衝撃性を得ている。

助手 フルオープンにできたのは、薄いサファイアクリスタルを2枚貼り合わせたラミネート加工のおかげだそうです。これで競技中に選手が振り回すマレット(スティック)やボールがガラス面に当たっても、ヒビが入るだけでガラスが飛散せずダイヤルを保護する。時計業界では初の、コレまた優れた革新です。

商品の問い合わせ/リシャールミルジャパン Tel.03-5807-8162

[時計Begin 2018 SPRINGの記事を再構成]
写真/岸田克法 文/髙木教雄 構成/市塚忠義