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2019.07.04
編集部員の「欲しい!」時計インプレッション(セイコー プロスペックス SBDX023)第3回「夕方に本領を発揮するダイバーズブレス」の巻
リポーター : 『時計Begin』編集スタッフ・市塚忠義
第3回「夕方に本領を発揮するダイバーズブレス」の巻
突然ですが皆さん、ネクタイは夕方何時頃にゆるめますか? 人間誰しも「締めつけられる」のはイヤなもんですよね~。それがセイコーダイバーズと何の関係があるかって? ムクミやすい体質の方、大いにアリですよ。飛行機に乗ったあと、足がパンパン。夏場になると指輪が取れない。そんな話はよく聞きますが、時計を着けている「手首」も、結構ムクムって知ってますか? そんな時、「SBDX023」のブレスレットが本領を発揮します。
プロダイバーズを謳っている腕時計は、本格的なものであればウエットスーツの上からでも装着できるようにブレスレットの長さが調節可能になっているはずです。「SBDX023」のブレスレットにも、もちろんこの機能(ワンプッシュダイバーアジャスター方式)がついており、それがたとえ”ダイビングしない人”にでも役立つのであります。
私の場合、腕時計が手首のくるぶしの先で動かなくなったらムクミのサイン。そうなったら迷わずブレスのバックルを開いて「1穴分」伸ばします。ムクミがひどい場合は2穴伸ばして「ふぅ~」。測ってみると1穴で2.5mm程ブレスが伸びます。調整穴は全部で「13」あるので、最大で2.5mm×13=3.25cm伸ばせることになります。
この調整が複雑で面倒なら、きっとガマンするのでしょうが、「SBDX023」は、それがとっても楽チン。装着したまま片手で楽勝なのです! まずバックルを指で開きます。この時、バックルを全開にしなければ何も動きません。バックルを完全に開くとスルスルっとスライドさせることができます。バックルを元の位置に閉じれば、その長さで固定。伸ばし過ぎた場合は、バックルを閉じたままでカチッカチッと1穴ずつ短く詰めることができます。なんて精密で便利なのでしょう。この機能、すべての腕時計の標準装備にしてもらいたいくらいです。
精密さで言えば、「SBDX023」のブレスのコマの出来も素晴らしい。一見するとサテン仕上げの、シンプルな3連。でもよく見てみると、間に細長いポリッシュ仕上げのコマがあり、5連ブレスであることに気づきます。さらに分解してみると、両側のコマは別々のパーツではなく「H型」で1つのパーツ。そこに真ん中のコマが「C型」ではめ込まれていることがわかります。
ブレスレット仕様の腕時計は、使っているうちにコマとコマの「遊び」が大きくなり、ゆるんだり伸びてしまうことがあります。これは手首を曲げたりひねったりした時、ブレスの両側にかかるテンションの大きさが違うため。当然、手の甲に近いコマの方が負担が大きく、強く引っ張られることになります。「SBDX023」の「H型」+「C型」のブレスは、こうしたテンションを分散できるので、今のところブレスの「変形」は全く見られません。
プロフェッショナルなダイバーズウォッチは「普段使いにはトゥーマッチなのでは」などと言われることがありますが、ブレスレットの完成度からもわかるように、徹底的に考え抜かれた機能性は、一般的なシーンにおいても大変ありがたく、信頼できるものは何より便利であることがわかります。
「欲しい!」時計 :SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)「SBDX023」
(つづく)