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2019.08.21
ゴツいケースにすっきりダイヤルのダイバーズウォッチに“ギャップ萌え”!?
ゴツいケースにシンプル表示、このギャップがたまらない!
いかに優れた防水性能によって海中で動いても、ダイヤルが見づらければ意味がない。前述したISOが定めるダイバーズウォッチの要求事項でも、視認性は重要な項目だ。海中での高い視認性を得るために、ダイヤルはシンプルに仕立てるのが鉄則。見やすくシンプルで機能的なダイヤルのデザインは、いつまでも古びない。
緩急スクエア型
分単位の表示を主眼とした形状で、4方向を大きくしているから“緩急”。デザイン的にもサイズの大小が容易だ。同サイズとしている場合は、別に数字の分目盛りが置かれる。
クッキリ見やすい目盛り
マットブラックのダイヤルに、蓄光塗料のルミブライトによる白いインデックスが、クッキリと浮かぶ。6時と9時位置では他の約2倍の長さに。12時は二重のインデックス形状とした。
高い視認性をかなえる大型の針とインデックス
高水圧に負けない屈強なケース、潜水時間が計れる目盛り付きの回転ベゼル。これら2つに加え、ダイバーズウォッチの外観を特徴付けるのが、ダイヤルである。
前述のISO6425の要求事項の2、視認性/暗所25㎝の距離から目視で判読可能──この条件を満たすために、ダイバーズウォッチのダイヤルはシンプルで、多くは針とインデックスが大きい。シンプルなのは、見やすくするため。大型の針とインデックスは、蓄光塗料をより多く載せるためだ。ダイヤルには黒などの濃い色が多用され、蓄光塗料と明確なコントラストを成す。潜水時間は、分単位の計時なので、分針と時針とは太さや色、長さなどで切り分けてもいる。インデックスにスクエアやドットが多いのは、同じく分単位の表示を重視しているから。また分針位置の目安になるよう4方向(12・3・6・9)だけ形状やサイズを変えている。とはいえ、アラビア数字が視認性に劣るというわけではない。12個それぞれ異なる形状が、やはり分針位置の目安になってくれる。これら針とインデックスによって、ダイバーズウォッチのダイヤルは、シンプルでも力強い。
[時計Begin 2019 SUMMERの記事を再構成]
写真/岸田克法、小澤達也(Sutudio Mug) 文/高木教雄 構成/市塚忠義