2020.05.23

精度にこだわって選びたい? 電波ソーラーVS機械式クロノメーター

クォーツの上位機種である「電波ソーラー」と機械式時計の精度のお墨付き「クロノメーター」。
そもそも土俵が違うので、比較するのがナンセンスだが、あえての両者の優位点は?

精度なら電波のクォーツ機械式の魅力はこだわり!?

シチズンカスタマーサービス部門の永井さんは、電波ソーラーは「誤差10万年に1秒とされる原子時計の情報を受信して自動修正するので、手間なく正確に時刻表示できます」と、精度は完璧。さらに太陽光での充電も可能で定期的な電池交換も不要だが、電波が受信できない場合、通常のクォーツと同じ月差±15秒程度に。

一方、オメガのマスター クロノメーターは、通常のクロノメーターより遥かに厳しいテストをパスし、日差0~5秒以内。「遅れることは一切許されず、進んでも5秒まで。ムーブだけでなく時計の完成品で検査を受け、認定されます」と同社PRの大堀さん。加えて1万5000ガウスの耐磁性も驚異的。ゼンマイと歯車で出す精度にこそ価値がある!?

結論!どちらもエコで高精度!こだわり所が重要

原子の精度か機械のこだわりか?

電波ソーラー
文字盤の下にソーラーセルが!

電波を受信して時刻修正を行う技術と、わずかな光で発電して時計を動かす技術を融合。誤差は10万年に1秒。電池交換の必要もない。最近では、電波が受信できない地域もカバーするGPS衛星電波時計もある。

CITIZEN(シチズン)
アテッサ AT8181-63L
シーンを選ばない電波時計
エコ・ドライブ電波時計のニューモデル。ビジネス・カジュアルともに使えるアクティブなデザインを採用。世界26都市の時刻を簡単に表示する「ダイレクトフライト」搭載。クォーツ。径42㎜。チタンケース&ブレス。10気圧防水。10万円。問い合わせ:シチズンお客様時計相談

驚異的な高精度で動き続ける
パイオニアならではの電波ソーラー

シチズンでは1970年代、他に先駆けてアナログ式の光発電時計を開発。一方、’90年代には多局受信型電波時計を生み出し、これら2つの技術を融合して’96年に発表したのが、世界初の光発電エコ・ドライブ搭載の電波時計だ。このシステムを搭載するモデルは、10万年に1 秒の誤差といわれる原子時計の標準電波を受信し、時刻・カレンダーを自動的に修正。時刻合わせをしなくても常に正確な時刻表示が可能となる。さらに、太陽光や室内のわずかな光も文字盤とソーラーセルを通して蓄えられ、定期的な電池交換をせずに長時間動き続ける。

 

機械式クロノメーター
クロノメーターを超える“マスター クロノメーター”

通常のクロノメーターは日差-4秒~+6秒以内だが、オメガが採用するMETAS認定のマスタークロノメーターでは、日差 0秒~+ 5秒以内の高精度に。動力はゼンマイだけのエコにして、機械式の意地を見せる。

OMEGA(オメガ)
コンステレーション メンズ コレクション
よりエレガントへと進化
今年発表された第5世代の新型。ケースやブレスのエッジが滑らかとなったほか、ベゼルと爪がスリムになり、インデックスも新デザインに。マスター クロノメーター取得のCal.8800搭載。自動巻き。径39㎜。SSケース&ブレス。50m防水。65万円。問い合わせ:オメガお客様センター

スイス政府機関の基準をクリアした
機械式最高峰の精度と耐磁性

通常、スイスの高精度時計はCOSC公認クロノメーターだが、オメガでは2015年から、スイス連邦計量・認定局(METAS)の「マスター クロノメーター」規格を採用している。同規格では10日以上にわたり、防水性、気温差への耐性などに、一般的な耐磁時計の15倍にあたる1万5000ガウスの耐磁性を加え、6姿勢差の精度チェックを実施。これにより日差0秒~+5秒以内という、機械式時計では最高レベルの精度を発揮することが証明される。この驚異的な精度、耐磁性は、コーアクシャル脱進機をはじめとするオメガの独自技術により実現。

<b>スイス政府機関の基準をクリアした<br> 機械式最高峰の精度と耐磁性</b><br> 通常、スイスの高精度時計はCOSC公認クロノメーターだが、オメガでは2015年から、スイス連邦計量・認定局(METAS)の「マスター クロノメーター」規格を採用している。同規格では10日以上にわたり、防水性、気温差への耐性などに、一般的な耐磁時計の15倍にあたる1万5000ガウスの耐磁性を加え、6姿勢差の精度チェックを実施。これにより日差0秒~+5秒以内という、機械式時計では最高レベルの精度を発揮することが証明される。この驚異的な精度、耐磁性は、コーアクシャル脱進機をはじめとするオメガの独自技術により実現。

 

[時計Begin 2020 SPRINGの記事を再構成]