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2022.08.19
vol.3 セイコー プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル SDBX038【超絶深海ダイバーズ5選】の”裏側”を検証
1000m防水
世界中のプロダイバーに愛される“ツナ缶”
1965年、セイコーは国産初のダイバーズをリリースした。防水性能は、150m。その3年後には、ワンピース構造のケースで300m防水を実現。そして1975年、やはり国産初となる飽和潜水に対応した「メカニカル プロフェッショナルダイバー 600m」が誕生する。ケースをガードする頑強な外胴が備わる見た目から、ついた愛称は「ツナ缶」。’86年には外装の改良が図られ、1000m防水を実現した。
その特徴的な外観と防水性能を今に受け継ぐのが、「セイコー プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル SBDX038」である。セラミック製の外胴による優れた耐衝撃性能と耐傷性は、深海での作業に心強い。さらにケースにはチタン、逆回転防止ベゼルには独自のエバーブリリアントスチールを用い、耐蝕性にも秀でる。
深海ダイバーズの裏側!?
自動巻き。径52.4mm。チタンケース。シリコンストラップ。1000m防水。44万円。
ツナ缶を特徴づける外胴は、1986年からセラミック製に。ケースサイドをすっぽりとカバーし、ゴールドIPを施した4つのネジでがっしり固定される。
4時位置リューズも、初代ツナ缶からの伝統。装着時に手首を動かしても甲に当たりづらく、誤って落下させた際にも3時位置にあるよりも衝撃を受けづらい。
独自のL字型パッキン。風防の底と外縁とに接触し、一般的なパッキンよりはるかに高い気密性が得られる。
ヘリウムガスの浸入を、シャットアウト!
飽和潜水で用いられるヘリウムガスは、原子が小さく容易に時計内部に浸入する。これが浮上時の減圧によって膨むと、時計は破壊される。他社の多くのダイバーズがヘリウムガスの放出バブルを備える理由がここにある。対してセイコーは、ヘリウムの浸入をシャットアウトした。まず300m防水ダイバーズから受け継ぐワンピースケースで浸入経路を減らし、風防は独自のL字型パッキンで接地面を広げて気密性を高め、その素材もヘリウムが浸入しづらい高密度なラバーが用いられている。
極めて気密性が高く、頑強な外胴に守られた外装はピンクゴールドIPで華やか。ダイバーズのために作られた50時間パワーリザーブの自動巻きCal.8L35を搭載。バツグンの視認性を誇る針とダイヤルのデザインも初代ツナ缶からの継承であり、世界中のダイバーから絶大なる信頼を寄せられている。
お問い合わせ:セイコーウオッチ公式サイト
【超絶深海ダイバーズ5選】の”裏側”検証はこちら
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(文/高木教雄)