- 時計Begin TOP
- 特集
- 進化するか? 原点に戻るか? ルイ・ヴィトン タンブールの攻防
2024.02.12
進化するか? 原点に戻るか? ルイ・ヴィトン タンブールの攻防
アイコンウォッチはイメチェンする、しない!? 「タンブール」はガツンとリニューアル!
ルイ・ヴィトンが届ける新時代のラグスポウォッチ
ルイ・ヴィトンは2002年に発表した「タンブール」で、本格的に時計市場への参入を果たした。コレクション名は、仏語で「ドラム(太鼓)」との意。19世紀の懐中時計をモチーフとしたサイドが丸く膨らんだドラム型ケースが名前の由来だ。まず3針と同じグループ傘下にあるゼニスの名機エル・プリメロ搭載のクロノグラフをリリース。その後は、コネクテッドウォッチも含む多様な機構をドラム型ケースに収めてきた。ストラップが工具なしで着脱できる機構も先駆け、モノグラムやダミエなど多彩なストラップを取り揃え、付け替えが楽しめるのも魅力だ。
そんなタンブールのドラム型ケースが今年、ブレスレットと完全統合された。これは予想外のアプローチではあったが、出来栄えは実に素晴らしい。
ケースからラグを取り去り、ブレスレットを直接つなげる仕組みで一体感は極めて高い。滑らかにテーパードするブレスレットの造作も見事。各インデックスをサークルで切り分けたダイヤルは、’30年代に多用されたセクターダイヤルに似て、スモールセコンドと相まってクラシカルでエレガントな印象を併せ持たせることに成功している。
マイクロローター式の新自社製キャリバーを搭載。ブリッジはマイクロブラストで仕上げ、受け石は透明な人工サファイア製としたことで、静謐な雰囲気が創出された。その中で22金製ローターの存在が際立つ。デザインもサイズ感もジェンダーレスな1本。タンブールは、時代に即して進化した。
スリムになったドラム型ケース
マイクロローターの自社製ムーブメント
ラグスポお約束のブルーダイヤル
ゴールドケースも、出たっ!
SSとローズゴールドのバイカラー。ブレスレットのポリッシュ仕上げしたローズゴールド製センターリンクが、絶妙なアクセントになった。376万2000円。
イエローゴールドのダイヤルは、質感の違いで表情をつけたホワイト。YG製の針とインデックスが輝きを放ち、控えめながら確かに主張する。738万1000円。
ローズゴールドと組み合わせたダークブラウンのダイヤルは、メゾンの伝統とオリジナルのタンブールが持つカラーコードへのオマージュ。738万1000円。