2023.03.29

着けて納得!新作時計2023インプレッション ブライトリング 前編

2021年、華麗なる復活を遂げたブライトリングのプレミエ。1940年代後半、戦後の混乱期から自由で豊かな、そしてエレガントな時代への希望とともに誕生した、同社の伝説的なクロノグラフだ。ブライトリングにはナビタイマー、そしてクロノマットというクロノグラフの双璧がすでに存在するが、第三の主要コレクションとして早くも頭角を現し始めたのがプレミエである。同社のセンスの高さを感じさせるデザインは、長年の時計ファンはもちろん、ビンテージウォッチにしか食指が動かない人にもグッとくる内容。その新生プレミエに、新たに6種のモデルが加わった。

「プレミエ B01 クロノグラフ 42」。自動巻き。径42㎜。SSケース&ブレスレット。クリームダイヤル。AB0145211G1A1。114万9500円。

 

SSケース&ブレスレット。ブラックダイヤル。AB0145221B1A1。114万9500円。

SSケース。アリゲーターストラップ。ブルーダイヤル。AB0145171C1P1。110万円。

SSケース&ブレスレット。ブラックダイヤル。AB0145221B1A1。114万9500円。
SSケース。アリゲーターストラップ。ブルーダイヤル。AB0145171C1P1。110万円。

 

 

2021年に登場したプレミエ ヘリテージ コレクションは、40㎜ケースの手巻きキャリバーB 09搭載モデル2種(SSケース&ピスタチオグリーン、18KRGケース&シルバーダイヤル)と、42㎜ケースの手巻きキャリバー B15搭載ラトラパンテモデル2種(SSケース&ブルーダイヤル、18KRGケース&ブラックダイヤル)、そして42㎜ケースの自動巻きキャリバーB25搭載フルカレンダーモデル2種(SSケース&カッパーダイヤル、18KRGケース&シルバーダイヤル)というラインナップ。SSモデルのダイヤル展開が少なく、かつ個性的な色味であった第一弾に対し、第二弾ではブラックやネイビーといった定番カラーが登場した。

SSケース&ブレスレット。グリーンダイヤル。AB0145371L1A1。114万9500円。

 

SSケース&ブレスレット。カッパーダイヤル。AB0145331K1A1。114万9500円。

18KRGケース&ブレスレット。クリームダイヤル。RB0145371G1R1。505万4500円。

SSケース&ブレスレット。カッパーダイヤル。AB0145331K1A1。114万9500円。
18KRGケース&ブレスレット。クリームダイヤル。RB0145371G1R1。505万4500円。

 

 

既存の40㎜と、新作の42㎜を比較すると、デザイン上の大きな変更点は、ない。敢えて言うならクロノグラフ針の先端が赤くなり、6時位置にデイト表示が加えられている。またムーブメントが手巻きから自動巻きになったことで、ケースはしっかりと厚くなりそうなものだが、今回の自動巻きモデルはケース厚13.6㎜と、手巻きモデルと比べても0.52㎜しか厚みが増していない。さらにブライトリングを代表する7連のパイロットブレスレットも選べるようになり、これまでにないスタイリングが楽しめるようになった。

ケース横から。ケースサイドに溝が刻まれているのもプレミエの特徴。ご覧の通り、自動巻きのクロノグラフとしては、スリム。

クロノグラフのカウンターはダイヤルと同色となっているが、段差を設けてサークル状の装飾を施すことでトーンを変えている点にも注目したい。光の入り方で微妙に色味が変化するので、明るい自然光の下で時計を確認できれば、この時計の新たな魅力に気がつくかもしれない。コマ数が多く、可動域の広い7連ブレスレットの装着感も、やはり別格。クラシックな時計の雰囲気にはレザーストラップが良く似合うが、個人的には7連パイロットブレスレットとの組み合わせが最強ではないかと。そして今ならオンラインブティックでプレミエを購入した方に、プレミエの歴史をまとめた豪華本「プレミエストーリー(英語版)」がプレゼントされるという。数に限りがあるので、気になっている人はお早めに。

搭載する自社製の自動巻きクロノグラフ・ムーブメント「キャリバー 01」。2009年に誕生し、昨年、ローターなどのデザインが見直された。クロノメーターを取得し、パワーリザーブは約70時間。ムーブメントのパーツ数は334個。ムーブメント直径30㎜、ムーブメント厚さ7.2㎜。コラムホイール、垂直クラッチ。

問い合わせ ブライトリング

(文・構成/市塚忠義)