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2023.12.22
回転だけじゃない! トゥールビヨンが宇宙遊泳する!? ジャガー・ルクルトの多軸トゥールビヨン「動画で魅せる時計図鑑」
浮遊するがごとく自在に動き続けるケージに注目
ジャガー・ルクルト
「マスター・グランド・トラディション・ジャイロトゥールビヨン3」
トゥールビヨンの動きがまるで映画『ゼロ・グラビティ』? この映画を見たことがある方ならわかると思うが、まるで文字盤内部に無重力空間を作りだしたかのような超絶運動を見せる一本なのだ。多軸トゥールビヨンの巨匠であるジャガー・ルクルトは、2004年に初となるジャイロトゥールビヨン1を発表して以来、姿勢差を理論的に解消させつつ、さらに美観をも追い求めた超複雑モデルを継続的にリリースしている。

創業180年を記念し製作された、数々のグランド・コンプリケーションを詰め込んだ「ハイブリス・メカニカ・シリーズ」の10作目。二軸により縦横に回転する球体トゥールビヨンにより、姿勢差誤差の解消機能を持つ。その他、機能的にも独創的であるビッグデイトにも似たデジタル表示のワンプッシュクロノグラフを搭載。径43.5mm。18KPGケース。手巻きcal.176(パワーリザーブ48時間)。52万5000ユーロ(参考価格9504万円)。※2023年12月20日時点のレートで日本円に換算し、消費税を加えた価格です。
このマスター・グランド・トラディション・ジャイロトゥールビヨン3では、星空を思わせるアベンチュリン文字盤や宇宙の神秘をうかがわせるメテオライト装飾、それにテンワまでブルーに染めたしつらえにより、宇宙空間に浮遊し躍動を続ける“疑似天体”を時計内に封じ込めてしまっている。特筆すべきは一本のアルミの塊から丁寧に削りだし極細の球体ケージに仕立て上げる技。トゥールビヨン総重僅かに0.43gというから、じつに驚異的だ。それゆえにスムーズで安定的な球体的回転となり、無重力遊泳のごとき様相を実現させているのだ。さらにこの一本は、他にはないデジタル瞬時表示式の特殊クロノグラフを装備。眺めるだけで興味深く、しかも実用機能の操作まで楽しめる、体験型複雑ピースとなっているのである。

球体トゥールビヨンは二重のケージをそれぞれの軸にて回転させる。外側は1分間に1回転し、内側は24秒で1回転。軽量かつ剛性を兼備するアルミ素材を起用しており、その総重量は何と0.43g。

夜空を思わせるアベンチュリンやメテオライト(隕石)を文字盤に用いており、宇宙を感じさせるパッケージ。テンプもブルーゴールドを使用し統一感を高めている。

ケース内左側にはクロノグラフカウンターをセット。二枚のディスクを瞬時に回転させて、分の積算を表示するデジタル式積算計が非常に珍しい。カウンターの上部には蓋式のコラムホイールを配している。
<ブランド解説>
1833年にスイスのル・サンティエにてアントワーヌ・ルクルトが興した工房が原点。初期から高い精度を実現できたのは、創業者によるミクロン単位で計測可能な「ミリオノメーター」の製作に負うところが大きい。その後1900年代に入りエドモンド・ジャガーがブランドに加わり、1931年には不朽の傑作「レベルソ」を発表。1953年にはフューチャーマチックを、1956年にはアラーム時計等を開発。2000年代からは蓄積した技術を結集させ、複雑モデルも多彩にリリース。世界的かつ歴史あるマニュファクチュールとして進化を続けている。
お問い合わせ:ジャガー・ルクルト公式サイト
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写真・動画撮影/岸田克法 文/長谷川 剛(TRS)