2026.06.29

モリッツ・グロスマン生誕200周年モデル2連発

ブランド初のイエローゴールドケースと伝統のトレンブラージュ彫金技法

「テフヌート シルバーフリクション グリーン」。Ref.MG-003983。手巻き。径39㎜。18KYGケース。アリゲーターストラップ。968万円。

ドイツ・グラスヒュッテを代表する真のマニュファクチュール、モリッツ・グロスマン。今年2026年は、1826年に生まれたブランド創業者モリッツ・グロスマンの生誕200周年という特別な年である。この記念すべき節目の年を祝うべく、渾身のアニバーサリーコレクションが続々と発表されている。

ここでは、そのアニバーサリーコレクション第三弾として発表された「テフヌート シルバーフリクション グリーン」と、続く第四弾の「バックページ トレンブラージュ」を紹介していこう。どちらもモデルも、実力派メゾンらしいムーブメントはもちろん、アニバーサリーモデルならではの特別なカラーリングにも注目したい。

「テフヌート シルバーフリクション グリーン」。Ref.MG-003984。手巻き。径39㎜。18KWGケース。アリゲーターストラップ。968万円。

ではまず、第三弾「テフヌート シルバーフリクション グリーン」から。こちらのモデルは、ケース素材と針の仕様違いで2タイプ用意されている。18Kホワイトゴールドケースのモデルの針には、ブラウンバイオレットに焼き戻されたスチールをセット。もう1本は、ブランド初となる18Kイエローゴールドケースを採用しており、こちらのモデルには18Kイエローゴールドの針がセットされている。

どちらのモデルのダイアルも、目に留まるのは美しいグリーンカラーの採用だ。ダイヤル12時位置に刻まれている 「M. Grossmann」のロゴは、1875年にグロスマンが製作した懐中時計のロゴをそのままを再現していると言う。

ロゴに加え、ローマン数字のインデックス、分・秒のメモリにも特別なグリーンカラーが配色されているが、これらが単なるプリントではないことは、その存在感からもお分かりいただけるだろう。何とこれらは手彫りでエングレービングされており、その彫られて凹んだ部分にグリーンのラッカーを充填しているのだ。

シルバーダイアルのマットな表現力も、他のモデルとは一線を画す内容だ。これは銀のパウダー、塩、クリーム状の酒石、水を混ぜた特別なペーストを小さなブラシに取り、何度もダイヤルに擦り付けた後、表面を研磨することで完成。19世紀から受け継がれるこの銀摩擦メッキ加工を現代で習得している職人は、世界でもごくわずかしかいない。

このようにダイアルの仕上げが見事なアニバーサリーモデルだが、もちろん搭載されるムーブメントにも抜かりはない。薄型の自社製キャリバー102.1は直径 26mm、高さ4mmの小径キャリバーで、グロスマン製ムーブメントの典型的な構造を備えている。3/5プレートと古典的な支柱構造、グロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置、また盛り上がったゴールドシャトンなど、見るものを飽きさせない仕事ぶりだ。

「バックページ トレンブラージュ」。Ref.MG-003980。手巻き。径41㎜。プラチナケース。クーズーストラップ。世界限定12本。1485万円。

そして2本目に紹介するのは、アニバーサリーコレクションの第四弾「バックページ トレンブラージュ」である。Backpage(バックページ)は、本来は時計の裏側にあって見れない精巧なムーブメントの姿を、ダイアル側からも鑑賞できるように反転させたコレクション。

この新作では、大きくカットアウトしたプレート越しに、自社製のテンワ、花模様の施されたテンプ受け、三段のサンバースト仕上げが施された角穴車など、キャリバー107.0の仕上げの美しさをじっくりと見ること可能だ。

一見すると、モリッツ・グロスマンの基幹キャリバー100.1 を反転しただけのように見えるが、実際には反転した歯車の回転方向を調整するなど多くのパーツが再設計されている。丸穴車と角穴車の間に新たに追加された中間車によって、香箱の回転方向とともにムーブメントの歯車全体が逆方向に回転。鏡に映したかのように反転した脱進機と調速機により、輪列は規則正しく動き続ける。

そして「バックページ」とともにモデル名に冠されている「トレンブラージュ」とは、伝統的な彫金技法のこと。フランス語で「震え」を意味する「トレンブラージュ」。エングレーバーはビュランと呼ばれる工具の角を地板に押し当て、そのまま前後左右に細かく動かし続けることで、ダイアルに極小の凹凸を生み出していく。均一な仕上がりを得るために熟練した経験と忍耐力が必要になることは容易に想像することができるだろう。

「バックページ トレンブラージュ」。Ref.MG-003979。手巻き。径41㎜。プラチナケース。アリゲーターストラップ。世界限定12本。1485万円。

新作「バックページ トレンブラージュ」では、ジャーマンシルバー製のダイアルにトレンブラージュ仕上げを施し、さらにバイオレットとブルーメテオにカラーコーティングした2タイプを用意。手仕上げで完成する針は、ダイヤルカラーに合わせブルーまたはブラウンバイオレットに焼き戻されている。

どちらのダイアルも、ケースの素材はプラチナ。ムーブメントのテンプ受けにグロスマンの誕生年である「1826」のサインが刻印されているこの特別なタイムピースは、世界限定各12本のみという大変希少なアニバーサリーモデルである。

問い合わせ/モリッツ・グロスマン公式サイト