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2026.08.13
パルミジャーニ・フルリエがブランド創立30周年を記念した「Mechanical Wonders 2026 | 3世紀の時を超えて、歩み続ける機械芸術」を開催
この秋、機械式アートピースの沼にどっぷりハマる

当然といえば当然だが、1世紀以上の歴史を誇る時計ブランドの創設者は、もうこの世を去っている。スイスに数多く存在する高級時計ブランドのトップの殆どは、優秀な経営者であり時計師ではない。
パルミジャーニ・フルリエの創立者であるミシェル・パルミジャーニ氏。いまだメゾンを牽引する彼は、誰もが認める天才時計師だ。パルミジャーニ・フルリエというブランドが特別な理由の一つは、彼のようなカリスマが、未だメゾンに在籍していることにある。
ミシェル・パルミジャーニ氏は「神の手を持つ時計師」と称えられることが多いが、これは誰も見たことのない新しい時計を世に生み出したことで命名されたわけではない。彼は誰も直すことができなかった時計やクロックを見事に蘇らせたことで、その名声を手にしたのだ。
1996年にメゾンを創立する前、彼は置き時計や懐中時計、機械式オブジェなどの修復に自身のキャリアを捧げていた。大きな転機となったのは、世界的な製薬企業であるサンド社(現ノバルティス)創業一族を背景に持つサンド・ファミリー財団から、希少な時計コレクションの管理を一任されたこと。
その後、財団の支援もあり、ミシェル・パルミジャーニは自身のブランドとなるパルミジャーニ・フルリエを立ち上げるのである。だからパルミジャーニ・フルリエという時計メゾンの真の実力を知りたいのなら、かつての修復時計に目を向ける必要があるだろう。さて、ここから本題。
ミシェル・パルミジャーニなどによって修復された超希少なマスターピースの数々が、ついに日本にやってくる! サンド・ファミリー財団が保有する歴史的コレクションの展覧会「Mechanical Wonders 2026」が東京ミッドタウンで開催されることに。
一般公開されることが少ないマスターピースが一堂に会するのは、20年ぶり。実は数年前に日本で開催することが決まっていたのだが、新型コロナの影響もあって開催延期となっていた。メゾン30周年を祝して、あらためて本格上陸となっただけに、待ち望んでいたファンも多いことだろう。
では早速、展示されるアートピースの一部をご紹介しよう。
おうぎ型表示の懐中時計

製作者 / 場所:ペラン兄弟(Perrin Frères) / ヌーシャテル(スイス)
製作時期:1800-1840 年
18Kイエローゴールドのドーム型ケースに収められたセクターダイヤルの懐中時計。扇型にオープンした窓から見えるダイアルは、ホワイトエナメル。丸いプレートの数字が「時」を示し、その数字が扇にそって動くことで、その上部に刻まれた「分」を表示する。安全装置のオール・オア・ナッシング機構を搭載したクォーターリピーター。
エチオピアの黄金かいこ

製作者 :不明(ロンドンのアンリ・マイヤルデ、またはジュネーブのピゲ&カップ作とされる)
制作時期:19 世紀初期
かいこを模したオートマタ。側面のピボットネジで連結された11本の関節リングで構成。縦縞模様の頭部にはブラックエナメルとカボションカットのルビーの目をセット。前進する時は、前の4つの節と後ろの5つの節が交互に波打つように動くことで、本物さながらの生命感あふれる動きを生み出す。機構のゼンマイは6番目の節の下にある四角い巻真で巻き上げ、右側面から突き出た小さなレ バーで作動させる。
蛙のオートマタ

製作者:作者不詳
制作時期:1805年頃
エナメル仕上げのゴールドでつくられた蛙のオートマタ。ハーフパールで彩られ、目にはルビーをセット。 内部の単輪歯車機構にはピン付きのバレルが組み込まれており、徐々に重くなる6つのハンマーを押し上げることで、蛙の鳴き声を再現する。このオートマタは体の後部にあるレバーで起動し、腹部にある四角い巻真からゼンマイを巻き上げる。
「Mechanical Wonders 2026 | 3世紀の時を超えて、歩み続ける機械芸術」
会期: 2026年9月19日(土)~24日(木) 会期中無休
開館時間: 10:00–19:00 ( *最終日は17時閉館)
会場: 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3,
東京都港区赤坂 9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
入場料: 無料
予約優先制:予約 URL / https://x.gd/APzZS
*ご予約にはパルミジャーニ・フルリエの LINE 公式アカウントおよび情報連携が必要。
文/市塚忠義