2018.04.24

【ブランド別キャリバー全部出し】機構と素材で時計を革新 OMEGA オメガ・キャリバーの系譜

コーアクシャルと超耐磁で大躍進

月面探査をはじめ人類の偉業を時計で支えてきたオメガが、マニュファクチュールに返り咲いたのは2007年のこと。それに先んじて1999年に量産に成功したコーアクシャル脱進機で、オメガのキャリバーは独自性を発揮してきた。新時代の自社キャリバーは、そのコーアクシャル脱進機も進化させ、さらに1万5000ガウスの超耐磁性も実現。高耐磁を公的に認定するマスター クロノメーターも制定した。他社にはない脱進機と高耐磁が、オメガの強み。

では、フォトギャラリー形式で、オメガを代表する10のキャリバーを順に見ていこう。

ちなみに主要10ファミリーの他にも…
オメガの自社キャリバーのローターとバランスブリッジは、18金製とロジウム仕上げとがあり、搭載するケース素材で使い分けている。それぞれキャリバー番号の数字が異なる。

8000系
ノン・クロノメーターのファミリー。現行キャリバーの多くはマスター クロノメーターを取得している。8900(8901)ベースには、アニュアルカレンダー搭載の8902(8903)、GMT装備の8906、デイトを外した8912(8913)、月齢表示が指針式のアニュアルカレンダー8922(8923)、ワールドタイマーを備える8939など。

9000系
クロノグラフのファミリー。やはりマスタークロノメーター取得機が主力へと切り替わっている。9300(9301)のマスタークロノメーター取得機は9900(9901)。ほか9300ベースには、GMTを追加した9605(9615)がある。

1861
ムーンウォッチの機械を今に継承
Cal.321、Cal.861と進化させながら歴代のスピードマスターが搭載してきた手巻きの一体型クロノの最終形。レマニア製Cal.1873をベースとしたカム式クロノ名機だ。ブリッジの造形に古典機らしさが宿る。
DATA:手巻き。直径27㎜。18石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万1600振動。
代表搭載モデル:スピードマスター プロフェッショナル

2500
汎用ムーブの脱進機を変更
最も数多く使われ、信頼性が実証されているETAの3針自動巻きCal.2892がベース。その脱進機をコーアクシャル脱進機に置換したオメガ特別仕様で、クロノメーターを取得する。
DATA:自動巻き。直径25.6㎜。27石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万5200振動。
代表搭載モデル:デ・ヴィル プレステージ

3313
自動巻きクロノの名機を革新
フレデリック・ピゲ社のCal.Piguet 1285をベースに、オメガが進化させてきたコラムホイール式自動巻きクロノ。その現行機は、最新の3層コーアクシャル脱進機を採用する。
DATA:自動巻き。直径25.6㎜。27石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万5200振動。
代表搭載モデル:シーマスター ブルヘッド

3330
ボタンの操作感も心地よい
ETAのコラムホイール式自動巻きクロノA.03.231をベースとし、脱進機をコーアクシャルに。クラッチにはスイングピニオンを採用してクロノ秒針のバタつきを抑え、ボタンの操作感を軽快にした。
DATA:自動巻き。直径30㎜。31石。パワーリザーブ約52時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:スピードマスター 38㎜。スピードマスター マークⅡ

8500
21世紀の新自社キャリバー
今の体制になって初となる自社キャリバー。これを開発するにあたり、ガンギ車を3層構造とした、新しいコーアクシャル脱進機が考案された。現行機は、さらにガンギ車の形状を改めた進化形を採用する。
DATA:自動巻き。直径29㎜。35石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万5200振動。
代表搭載モデル:コンステレーション

8704
自社製最小キャリバー
径30㎜以下のレディスモデルにも搭載可能とした、小型の自社製自動巻きキャリバー。8704は9時位置にスモセコを持ち、姉妹機の8700はセンターセコンド。METAS公認のマスター クロノメーターを取得。
DATA:自動巻き。直径20㎜。28石。パワーリザーブ約50時間。毎時2万5200振動。
代表搭載モデル:コンステレーション スモールセコンド マスター クロノメーター

8801
小振りに仕立てた高性能
8500より一回り小さなベーシックな中3針自動巻き。レディスモデルや肉厚の高防水ケースなどに搭載しやすい。ローターとバランスブリッジが、通常のメタルの8800もある。マスター クロノメーター取得。
DATA:自動巻き。直径26㎜。35石。パワーリザーブ約55時間。毎時2万5200振動。
代表搭載モデル:シーマスター プラネットオーシャン マスター クロノメーター

8901
8500の超耐磁仕様
8500のマスター クロノメーター取得機。8801と同じく、メタル仕様の8900もあり、こちらもマスタークロノメーター取得。オメガの自社キャリバーは、どれもローターのアラベスク模様がドレスコード。
DATA:自動巻き。直径29㎜。39石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万5200振動。
代表搭載モデル:コンステレーション グローブマスター

9300
新時代を開いた自社クロノ
新形状ガンギ車やシリコン製ひげゼンマイを採用し、2011年に誕生。クロノ作動中にリセットボタンを押しても壊れない3層構造のコラムホイールを考案。時針が1時間刻みで動くタイムゾーン機構も装備。
DATA:自動巻き。直径32.5㎜。54石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:スピードマスター〝57〞。スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン

9904
自社クロノが高耐磁に進化
9300をベースにムーンフェイズを追加。さらにマスター クロノメーターを取得。シリコン製ひげゼンマイに加え、調速脱進機のすべての部品を非磁性金属製とし、1万5000ガウスの高耐磁性に。
DATA:自動巻き。直径32.5㎜。54石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:スピードマスター ムーンフェイズクロノグラフ マスター クロノメーター

<b>1861</b><br> <b>ムーンウォッチの機械を今に継承</b><br>Cal.321、Cal.861と進化させながら歴代のスピードマスターが搭載してきた手巻きの一体型クロノの最終形。レマニア製Cal.1873をベースとしたカム式クロノ名機だ。ブリッジの造形に古典機らしさが宿る。<br> <b>DATA:</b>手巻き。直径27㎜。18石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万1600振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>スピードマスター プロフェッショナル<br>
<b>2500</b><br> <b>汎用ムーブの脱進機を変更</b><br>最も数多く使われ、信頼性が実証されているETAの3針自動巻きCal.2892がベース。その脱進機をコーアクシャル脱進機に置換したオメガ特別仕様で、クロノメーターを取得する。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径25.6㎜。27石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万5200振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>デ・ヴィル プレステージ<br>
<b>3313</b><br> <b>自動巻きクロノの名機を革新</b><br>フレデリック・ピゲ社のCal.Piguet 1285をベースに、オメガが進化させてきたコラムホイール式自動巻きクロノ。その現行機は、最新の3層コーアクシャル脱進機を採用する。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径25.6㎜。27石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万5200振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>シーマスター ブルヘッド<br>
<b>3330</b><br> <b>ボタンの操作感も心地よい</b><br>ETAのコラムホイール式自動巻きクロノA.03.231をベースとし、脱進機をコーアクシャルに。クラッチにはスイングピニオンを採用してクロノ秒針のバタつきを抑え、ボタンの操作感を軽快にした。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径30㎜。31石。パワーリザーブ約52時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>スピードマスター 38㎜。スピードマスター マークⅡ<br>
<b>8500</b><br> <b>21世紀の新自社キャリバー</b><br>今の体制になって初となる自社キャリバー。これを開発するにあたり、ガンギ車を3層構造とした、新しいコーアクシャル脱進機が考案された。現行機は、さらにガンギ車の形状を改めた進化形を採用する。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径29㎜。35石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万5200振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>コンステレーション<br>
<b>8704</b><br> <b>自社製最小キャリバー</b><br>径30㎜以下のレディスモデルにも搭載可能とした、小型の自社製自動巻きキャリバー。8704は9時位置にスモセコを持ち、姉妹機の8700はセンターセコンド。METAS公認のマスター クロノメーターを取得。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径20㎜。28石。パワーリザーブ約50時間。毎時2万5200振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>コンステレーション スモールセコンド マスター クロノメーター<br>
<b>8801</b><br> <b>小振りに仕立てた高性能</b><br>8500より一回り小さなベーシックな中3針自動巻き。レディスモデルや肉厚の高防水ケースなどに搭載しやすい。ローターとバランスブリッジが、通常のメタルの8800もある。マスター クロノメーター取得。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径26㎜。35石。パワーリザーブ約55時間。毎時2万5200振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>シーマスター プラネットオーシャン マスター クロノメーター<br>
<b>8901</b><br> <b>8500の超耐磁仕様</b><br>8500のマスター クロノメーター取得機。8801と同じく、メタル仕様の8900もあり、こちらもマスタークロノメーター取得。オメガの自社キャリバーは、どれもローターのアラベスク模様がドレスコード。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径29㎜。39石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万5200振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>コンステレーション グローブマスター<br>
<b>9300</b><br> <b>新時代を開いた自社クロノ</b><br>新形状ガンギ車やシリコン製ひげゼンマイを採用し、2011年に誕生。クロノ作動中にリセットボタンを押しても壊れない3層構造のコラムホイールを考案。時針が1時間刻みで動くタイムゾーン機構も装備。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径32.5㎜。54石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>スピードマスター〝57〞。スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン<br>
<b>9904</b><br> <b>自社クロノが高耐磁に進化</b><br>9300をベースにムーンフェイズを追加。さらにマスター クロノメーターを取得。シリコン製ひげゼンマイに加え、調速脱進機のすべての部品を非磁性金属製とし、1万5000ガウスの高耐磁性に。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径32.5㎜。54石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>スピードマスター ムーンフェイズクロノグラフ マスター クロノメーター<br>