“ショック・アブソーバー”装備のタフムーブ！カール F. ブヘラ「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」【機械式タフネスウォッチ選手権#3】

機械式腕時計は、精密機器ゆえ、非常に繊細。ゆえに各社は“いかにして時計に強度を持たせるか”に知恵を絞る。独自に開発したタフネス構造＝耐震システム、耐磁システム、防水システムなど発想、機構はさまざま。そんな中でも突出したタフネスを誇る人気モデルとその秘密をご紹介しよう。

【機械式タフネスウォッチ選手権#3】カール F. ブヘラ「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」

「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」は、3時位置にパワーリザーブ表示、6時位置にスモールセコンド、9時位置に曜日表示、11時位置にビッグデイトの日付表示を装備。耐衝撃性に優れたタフネスムーブメントを搭載している。

一般的な自動巻きのムーブメントの場合、センター軸でムーブメントの上を覆うように回転するローターが、実はウイークポイント。この部分のパーツ故障により不具合が発生することが多いのだ。ローター中央の軸やベアリングの摩耗やがたつき、落下によるダメージなど少しでも不具合が発生してしまうと、ムーブメントのパーツの中でも最重量級のローターは、主ゼンマイを巻き上げることができなくなってしまう。

「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」は、搭載する自社製キャリバー CFB A2011の美しい仕上げをシースルーバックから観賞することができる。

そこで、カール F. ブヘラが開発したのが「ペリフェラルテクノロジー」。2005年から開発をスタートし、2008年に「CFB A1000キャリバー」を発表。リング状のローターがムーブメントの周囲を両方向で回転して主ゼンマイを巻き上げるシステムは、現在さらに洗練され「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」に採用されている。

「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」のココがタフネス！

「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」搭載の自社製キャリバー CFB A2011。より少ない部品数で耐衝撃システムを実現。長期使用した場合の耐久性などがさらに向上している。コート・ド・ジュネーブ仕上げが施されたブリッジが非常に美しい。

①「ショック・アブソーバー」装備のローター

リング状のローターの3か所に耐衝撃機構「ダイナミック・ショック・アブソーバー」を設置。衝撃がかかるとローターを支える３か所が横にスライドするように動き、衝撃を分散するようになっている。

②注油不要で摩擦の少ない「セラミック製ボールベアリング」

ボールベアリングに注油が不要で摩擦が起きにくく、耐摩耗性の高いセラミック製ボールを採用。さらにローターを支えるピンにDLC加工を施すことで巻き上げ効率の向上を図った。

③回転効率が良い「レアメタル製ローター錘」

リング型のローターの錘にはタングステンを使用。比重が高く、金とほぼ同等の重さを持つといわれるレアメタルを採用することで回転効率の向上を図った。

「マネロ ペリフェラル ビッグデイト」はダイヤルカラー2色4型展開！

お問い合わせ：カール F. ブヘラ公式サイト
（構成・文／ＴＡＹＡ）