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2024.02.15
シチズンのプロマスターから待望のメカニカルGMTが誕生
「スカイ」シリーズ初のメカニカル仕様

「シチズン プロマスター/メカニカルGMT」。自動巻き。ケース径44.5㎜。 S Sケース&ブレスレット。左NB6046-59E/13万2000円。右NB6045-51H/13万7500円。
プロマスターは「陸」「海」「空」のプロフェッショナルのために、厳しい使用環境を想定して誕生した、言ってみればシチズンのプロ用ウォッチ。1989年に誕生し、今年はその35周年にあたる。
現在は、「LAND」「MARINE」「SKY」という3シリーズに分類され、各フィールドに特化したプロフェッショナルな時計を開発している。今回のニュースは、その中の「SKY」。シリーズ初となるメカニカルモデルの誕生だ。
プロマスターにはこれまで「MARINE」だけに、機械式のメカニカルダイバーがラインアップされていたが、「SKY」におけるメカニカル仕様は、このモデルが初めて。しかもGMT機能を持つ自動巻きムーブメントを搭載している。
メカニカルというだけで、我々時計ファンにとってはポイントが高いが、この新作の魅力は、洗練されたデザイン性の高さにある。24時間表示のベゼルは、非常に幅が狭くエレガント。しかしその形状は、航空機の機体のように絶妙に丸みを帯びており、この曲線の存在によって、非常に表情豊かなGMTウォッチに仕上がっている。
ダイアルに目を向けると、パイロットウォッチには欠かせない視認性の高さに、納得。力強い極太の時分針には、シンプルなバーインデックスが組み合わされ、「12」「6」だけをアラビア数字として直感的に時間を読み取れる。
また飛行時間や残りの燃料などを計算できる航空計算尺は、ダイアルの外周とベゼルの見返し部分にコンパクトにまとめているため、ダイアル全体の印象はとてもスッキリとしている。ちなみに、この航空計算尺は8時位置のリューズで回転操作が可能だ。
外装部分の秀逸ポイントは、他にもある。ケースとブレスレットをつなぐエンドピースのデザインは、航空機のエアロフォイル(翼断面)をイメージしており、見事な一体感を生み出している。さらにケースバックには、パイロットのヘルメットのエングレービングを施し、所有者の遊び心を刺激する。
搭載するメカニカルキャリバーCal.9054は、静止状態で平均日差−10〜+20秒。パワーリザーブは、約50時間となっており、現代社会では避けられない磁気帯びに対しても、第2種耐磁ムーブメントが効力を発揮する。
さらに防水性能も、ダイバーズモデル並の20気圧防水となっており、ここまでハイスペックな内容でありながら、価格は13万円台を実現。プロ仕様のプロマスターではあるが、機械式のエントリーモデルとしても、おすすめしたい1本である。
お問い合わせ:シチズン公式サイト
文・構成/市塚忠義