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2024.09.30
ベル&ロスの「BR-X5」に限定500本のレーシングモデル
ハイテク素材で楽しむモータースポーツの世界
ベル&ロスというとコクピット計器を連想させるパイロットウォッチのイメージが強いかもしれないが、モータースポーツの世界においても長い実績を持っている。近々で言えば、アルピーヌF1®︎チームの公式計時パートナーとして、軽量化を重視したコラボウォッチなどを発表してきた。
ベル&ロスのクリエイティブディレクターであるブルーノ・ベラミッシュ氏は、新しく発表する腕時計の世界観を伝えるため、そのコンセプトとなるスポーツカーを自らデザインしてしまうほどの車好き。そんな彼のモータースポーツに対する熱い思いを注ぎ込んだ最新作が、ここに紹介する「BR-X5 レーシング」である。
現在、ベル&ロスの基幹コレクションとなっている3本柱が、プロフェッショナル向けの「BR-03」、都会的な「BR-05」、そして前衛的な「BR-X5」である。この限定モデルが属する「BR-X5」コレクションは素材や機能が、かなり「攻め込んだ」仕様となっており、同社のモデルの中でも、価格も含めて上位コレクションとして位置付けられている。
では早速、最新限定モデルの内容を確認していこう。まずはケース。これまで「BR-X5」で使われてきたSS(ステンレススティール)、カーボンに続き、チタンケースが採用されている。「BR-X5」のケースは、かなり複雑な多層構造。正面からの印象は「BR-05」に近いが、横から見ると全くの別物。ベースとなる本体を2つの別体パーツが上下でサンドイッチし、4つの貫通するビスで固定する立体構造をチタン素材で実現するには、かなり高度な加工技術が求められる。
また、この時計の「レーシング感」を強く感じさせる仕様が、チタン製ベゼルに組み込まれたカーボン製のプレートだろう。カーボンプレートにはケース素材と同じチタン製の4つのビスがセットされ、個性的なベゼル形状の輪郭を、さらに強調している。
文字盤の仕様も、なかなかユニーク。1/4秒単位の秒針のメモリは、交互にバーメモリの上下が入れ替わる「チェッカーボード」タイプに。パワーリザーブ表示も「E(Empty)と「F(Full)」で示され、モータースポーツの世界を想起させる。
時表示は文字盤の内側のガラスに、分表示は外側のインナーベゼルに刻まれ、非常にスッキリとまとまっている。それぞれの表示位置は、針の長さにしっかりと対応しており、視認性が高いのも特徴だ。
搭載するムーブメントは、自社製の自動巻きムーブメント「キャリバーBR-CAL.323」。COSC認定クロノメーターで、さらに5年保証となっているので安心して使用することができるだろう。また約70時間の駆動時間は、先程紹介した9時位置のパワーリザーブ表示で確認できる。
モータースポーツファンと時計ファンを、ハイテク素材によって結びつけるこのモデルは、世界限定500本のみ。ラバーベルト仕様が166万1000円、チタンブレスレット仕様が181万5000円となっている。
問い合わせ/ベル&ロス公式サイト
文・構成/市塚忠義