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2026.06.15
Watches and Wonders Geneva 2026 番外編Part.4
2026年4月14日から20日まで開催された今年のWatches and Wonders Genevaの会場内には65ものブランドが正式に参加しているが、一歩会場を飛び出せばジュネーブ市内のいたるところで独自の新作発表会が行われている。ここからは、同時期に発表された注目ブランドの新作を中心にレポート!
■フランク ミュラーの新作
ヴァンガード エアロ レボリューション3 スケルトン
現在、時計業界の大きなトレンドとなっている「スケルトン」。ただ、スケルトンウォッチと一言にいっても、その仕事の内容には、かなり差があるのも事実だ。単にダイアルを取っ払ってムーブメントを見せるようにしたものから、ダイアルの一部を開口してムーブメントの主要パーツが見えるようにした簡易的なものまでスケルトンウォッチとカテゴライズされている。しかし、本来のスケルトンウォッチとは、懐中時計の時代にムーブメントの地板やブリッジなどにオープンワークを施すことで技術力の高さを誇示する表現を受け継いでいるもの。既存のムーブメントに手作業でオープンワークをする工芸的なモデルが一般的だが、実力派の時計メゾンは、最初からスケルトンムーブメントを前提として設計したモダンスケルトンを誕生させている。ここに紹介するフランク ミュラーの新作は、まさにその好例。「ヴァンガード エアロ レボリューション3 スケルトン」のムーブメントは、最小限のフレームで支えられており、複雑な回転運動を見せる3軸のトゥールビヨンは、透明な空間の中で、まるで浮かんでいるかのように見える。さらに、ケースバックだけでなくケースサイドにも透明なサファイアクリスタルをセットすることで、この美しいスケルトンムーブメントの立体的な動きを、ほぼ360度で楽しむことができるのだ。これこそがスケルトンウォッチの究極であると言えるだろう。手巻き。ケース縦52.10×横43.9㎜。SSケース。クロコダイルストラップ。日常生活防水。予価1億1660万円。発売時期未定。
トノウ カーベックス クレイジー アワーズ ミニッツリピーター トゥールビヨン
天才時計師フランク ミュラーの醍醐味といえば、機械式時計の花形である複雑なコンプリケーションウォッチの数々だろう。しかし、フランク ミュラーが大成功を収めたのは、こうしたスイス伝統のコンプリケーションだけでなく「クレイジー アワーズ」のような誰も思いつかないような独自機構を生み出せること。時針が縦横無尽に動き回る「クレイジー アワーズ」は、毎正時になると時針が大きくジャンプして動くため、この機構をミニッツリピーター化することは、とうてい不可能だと思われていた。しかし今年の最新作「トノウ カーベックス クレイジー アワーズ ミニッツリピーター トゥールビヨン」では、フランク ミュラーを代表するこの2大機構を同時に実現。さらに驚くべきことに、ダイアルの6時位置にはトゥールビヨンまで搭載しているのだ。この時計のコンセプトは、3つの複雑機構によって実現した3つの“解放”だという。トゥールビヨンは時計の精度に大きく影響する“重力”からの解放、ミニッツリピーターは時計を見なくても音によって時刻がわかる“視覚”からの解放、そしてクレイジーアワーズは、現代人を縛り付ける“時間”と言う概念からの解放。524個ものパーツが詰め込まれた新開発の手巻きCal.3310は、往年の“フランク ミュラーらしさ”を詰め込んだ、まさに集大成ムーブメント。それを程よいサイズ感のトノウ カーベックスに搭載したのも、納得である。手巻き。ケース縦50.4×横36㎜。18KWGケース。クロコダイルストラップ。予価7370万円。発売時期未定。
問い合わせ/フランク ミュラー公式サイト
■HYTの新作
S1 チタン DLC レッドミレジメエディション
針に代わって、「液体」が時刻を表示すると言う画期的メカニズムを搭載するHYTの腕時計。ダイアルセンター(といってもダイアルは存在しないが……)にセットされているのは分針のみ。時針に代わってアワーを表示しているは、赤い液体だ。ダイアル外周をグルリと囲んでいる細いチューブは、直径わずか0.4㎜のプレキシガラス製のキャピラリー(毛管)。この毛管の中には、決して交わることのない2つの液体が入っている。一方を透明、一方を赤にすることで、その境界線が時針の役割を果たしている。この時、大事な仕事を担うのがダイアル6時位置にある2つのベローズ(フイゴ)だ。ピストンのような2つのフイゴは、一方が赤い液体、一方が透明の液体を送り出し、2色の境界線が液体のレトログラードとして機能。境界線が12時間かけて一周し、6時位置に到達するとレトログラード(逆行)。一気にスタート地点に戻り、再び新たなアワー表示を行う仕組みだ。そんなHYTの代名詞であるハイドロメカニカル技術を搭載した人気のスポーツコレクション「S1」に、3色の新色が加わった。写真はその内の1つである「レッド」。写真ではブラックケースに合わせたブラックのラバーストラップを装着しているが、赤い液体に合わせて赤いラバーストラップを取り付けることも可能で、クイックチェンジシステムによって簡単に交換することができる。またチタン素材にブラックDLC加工を施したケースは軽量で、大型モデルにして重さを感じることはないだろう。手巻き。径45.3㎜。チタンケース。ラバーストラップ。50m防水。1551万円。2027年4月までの限定生産。
問い合わせ/HYTジャパン公式サイト