2025.01.31

メテオライト&ムーンフェイズのスピマス!

今年最初のオメガ新作は、いきなり大物!?

「スピードマスター ムーンフェイズ メテオライト」。304.30.43.52.01.001。手巻き。径43㎜。SSケース&ブレスレット。50m防水。264万円。

オメガの2025年最初の新作は、やっぱり「スピードマスター」からスタート。なんとも特別感のある仕様で、あの傑作クロノグラフが更なる領域に到達した。

もちろん、みんなの「スピマス」は、もうこれ以上「何も」足さなくても、十分に魅力的だ。

宇宙に行った伝説のクロノグラフに、何か加えることは許されないのか。そんなことは、ない。実際、ちょっと差のつく個性的なスピマスを望むファンも多いだろう。今回の新作は、まさにそんな「欲張り」な人には堪らない1本となっている。

「スピードマスター ムーンフェイズ メテオライト」。304.30.43.52.06.001。手巻き。
径43㎜。SSケース&ブレスレット。50m防水。264万円。

差のつくポイントは2つ。ダイアルに採用された「メテオライト」と、6時位置の「ムーンフェイズ」だ。壮大なスケールで活躍してきたスピマスには、やはり宇宙からの贈り物がよく似合う。

メテオライトとは鉄隕石のこと。鉄とニッケル合金からなる隕石は非常に重く、切断面は銀。鉄とニッケルが長い時間をかけて冷却され得たことで生まれる結晶パターン(ウィドマンシュテッテン構造)は、同じ模様が2つとないことが特徴だ。

今回の新作に用意されているのは2種類のメテオライトダイアル。ひとつはブラックPVD加工がベースで、もうひとつはブルーPVDベースにガルバニックグレー加工に組み合わせたもの。どちらもカラーも、メテオライトの特性を最大限に際立たせる内容だ。

メテオライトダイアルの6時位置には存在感のあるムーンフェイズが鎮座する。スピードマスターにムーンフェイズが搭載されるのはもちろん初めてではない。しかし、そこにはこれまでなかったディテールの数々が。

南北両半球の月相を楽しめるムーンフィイズは、カボションタイプの2つの月隕石が回転しながら表示を行う。さらにダイアルの背景では、アポロ 11 号の歴史的偉業の瞬間を表現。実際にその時、夜空に輝いていた星たちが描かれており、これらはスイス・ビエンヌにあるオメガ本社から見上げた当時の星空を再現しているという。

オメガは、この新しいムーンフェイズを実現するために、手巻きの「コーアクシャル マスタークロノメーター キャリバー9914 」を開発。スイス連邦計量・認定局(METAS)が認める最高水準の精度とクロノメーター性能に加え、15,000 ガウスの耐磁性も備わっている。

もちろん、その美しい仕上げのムーブメントは、サファイアクリスタルのケースバックから確認することができる。つまり「表」も「裏」も、見応え満載。この個性派のスピマスは今回、限定モデルとはなっていないが、その「特別感」からすると、定番モデルとして長く生産されることはなさそうだ。

商品の問い合わせ/オメガ公式サイト

文・構成/市塚忠義