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2022.12.26
店内の隅々まで、時計作りの哲学が宿るお店【目指せ完全制覇! 銀座時計店ガイド ♯08 A.ランゲ&ゾーネ ブティック 銀座】
Q とても落ち着いていて、モダンな店内ですね。そして、いい香りが、ほのかに感じれられますが。
A ありがとうございます。空調に自動で噴射するアロマを取り入れているので、決まった場所だけではなく、お店全体でリラックスしていただけるアロマ効果をお楽しみいただけます。店内は、時計が際立つように、シンプルな内装になっていますが、よくご覧いただくと、店内の至る箇所に「A.ランゲ&ゾーネ」ならではの仕様が、あるんですよ。
Q A.ランゲ&ゾーネならではの仕様、と言いますと?
A 例えば、時計のショーケースの「角」を見てみて下さい。一見すると、2枚のプレートを溶接したように見えますが、これは1枚のプレートを磨き上げてコーナーのラインを出しています。それはまさに、ムーブメントの「面取り」ですね。さらにケースと同様に、ヘアライン仕上げも施しています。
Q 言われなければ、絶対にわからないマニアックなポイントですね。いかにもA.ランゲ&ゾーネらしいディテール、他にも、ありますか?
A 腕につけた時計をチェックできるテーブルの鏡の「角」も、キチンと45度で「面取り」されています。お気づきになったお客様は、まだいらっしゃいません(笑)。それから、いまお座りいただいているソファも、特注品です。
Q A.ランゲ&ゾーネは時計に関して語りどころ満載ですが、このお店もこだわり満載ですね。
A ですから、ブランドの歴史から始まって、内装のこだわりポイントまでしっかりご説明させていただくと、知らず知らずのうちに2時間コースになってしまうという……。もちろん来店したお客様全員に強要はいたしませんので、ご安心ください(笑)。
Q 並木通りにあるような高級メゾンのブティックは、正直ちょっと「入りにくい」イメージもあるので、黒滝さんのように「話しやすいプロ」がいることはとても魅力的なことだと思います。さて、そろそろ時計のお話を。どれも、思い入れのある時計だと思いますが、オススメを3本あげるとすれば?
A A.ランゲ&ゾーネは1本1本が「究極」ですから、確かに3本だけと言われると、なかなか難しいのですが、特にD N Aの濃い3本を選ぶとすれば1本目はやはり「ランゲ1」です。1994年のブランド再スタートの時からあるモデルですし、2016年にムーブメントのアップデートこそありましたが、基本的なスタイルは、変わっていません。知名度という面でもナンバー1ですが、ここ銀座でも、特に人気の高いモデルとなっています。
2本目に挙げるとすれば、3針モデルの「1815」です。ご存知かも知れませんが、創業者アドルフ・ランゲの意匠が、たっぷりと注ぎ込まれたモデルとなります。「1815」つまり1815年といえば、鉄道時計が全盛期の時代ですから、時計の役割で重要だったのは、見やすさ、視認性の高さです。ですからこの時計には、レイルウェイインデックスにA.ランゲ&ゾーネの時計では珍しく判読性の高いアラビア数字を組み合わせていますし、時・分・秒針も、ブルースティール針で際立たせています。
最後の3本目は、究極の2針ウォッチ「サクソニア・フラッハ」です。「1815」同様のシンプルな時計ですが、実は「1815」とは、対極にあるモデルと言えるのです。「サクソニア・フラッハ」には、秒針がありません。ですので、レイルウェイインデックスのような秒インデックスも存在しません。「1815」が正確さを求める時計とすれば、「サクソニア・フラッハ」は、パーティーなどで活躍するドレスウォッチ。つまり時間を「気にしない」ための時計と言えます。また基本輪列のお手本のような構造で、香箱が見えるという、A.ランゲ&ゾーネの時計の中でも数少ないムーブメントを搭載しているところも魅力的だと思っています。
ありがとうございました。
問い合わせ:A.ランゲ&ゾーネ
TEL0120-23-1845
(写真/小澤達也(Studio Mug)、文・構成/市塚忠義)
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