2021.04.02

プロダイバーズ時計「クロノオフショア1」はどのような変化を遂げたのか【ロングセラー変遷記】

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エクストリームなパワーボートレースとともに誕生
500m防水のプロ仕様にしてラグジュアリーな「艶」を追求

今回は国際的パワーボートレースとのコラボから生まれた「クロノオフショア1」について。ラグジュアリー要素を備えたプロダイバーズは、この10数年でどのように変化したのか?

 

持ち前の高い技術が生んだ高性能&ラグジュアリー

20世紀半ば、エドックスに防水時計の名手という称号が加わる。それを決定づけたのが1961年発表の「デルフィン」。同社が特許を取得した2重防水リューズ機構”ダブルOリング”により、当時としては画期的な200m防水を確保した名作である。そして時を経た2006年、この伝統を受け継いだ「クロノオフショア1」が誕生する。

当初”クラスワン”の名でデビューした本作は、エドックスの国際モーターボートレース大会「クラスワンパワーボート」の公式タイムキーパー就任に合わせて開発された。海上を時速250㎞で疾走して競うパワーボートレース用に、伝統的な”ダブルOリング”や耐衝撃構造、飽和潜水に対応するエスケープバルブなどの本格装備を網羅し、500m防水のハイスペック仕様を実現。一方、ブランドマークを象るビスで固定された回転ベゼルには、独特の艶をもつセラミックを採用してラグジュアリーな世界観を体現したのである。

たちまち人気モデルの仲間入りを果たした本作は、デビューの翌年にはレギュラー化され、各時代のトレンドを取り入れつつ、自動巻きのほか、クォーツ、3針、クロノグラフ、デイデイトなどバリエーションを拡大。また、’16年の大幅な機種変更で全モデルが500m防水に統一され、数字の「1」が際立つ文字盤、ねじ込み式プッシュボタンといった現在のスタイルが定着した。

さらに近年はカーボンやMOPなどの新作も発表。パワーボートレース大会が終了した今も、独自の高性能とラグジュアリーを追求しているのだ。

 

オリジナルモデル
Original model
2006年
海のF1とコラボしたハイスペックダイバーズ
“海のF1″と称されるパワーボートレースの公式時計として限定発売された「クラスワン エドックススピリット オブ ノルウェー」。当初から500m防水のハイスペック仕様で、セラミック製の逆回転防止ベゼルを備えた。12時位置にビッグデイト。

 

2007

初のレギュラーモデル
デビュー翌年に登場の「クラスワン デイデイト オートマティック」。初のレギュラーコレクションの1本で、デイデイトモデルのほか、クロノグラフやレギュレーターなどもラインナップした。自動巻き。径45㎜。チタンケース&ブレス。500m防水。

変更点

ベゼルがより実用的なスタイルに
文字盤3・10時位置にワイド仕様のデイデイト表示を装備。ケース&ブレスの素材がSSから軽量・硬質なチタンに変更された。また、セラミックベゼルには三角マーカーと20分までの分目盛りを追加し、機能性を向上させている。

 

2010

ブラック仕様のクォーツ
2010年発表の「クラスワン クロノオフショア ビッグデイト」。文字盤・ケース・ベゼルを精悍な黒で統一したオールブラックモデル。クロノグラフ機能付きのクォーツムーブメントを採用した。径45㎜。SSケース。ラバーストラップ。300m防水。

変更点

象徴的な文字盤の「1」を初採用
自動巻きからクォーツへ変更。防水性は300mにスペックダウンしている。文字盤12時位置に初代も採用したビッグデイト表示が復活。またクラスワンにちなんで、1時位置に大型のアラビア数字「1」を配し、レッドカラーで強調した。

 

2017年

ディープブルーのクロノ
「クロノオフショア1 クロノグラフ オートマティック」。この年トレンドのディープブルーを文字盤とベゼルに使用した。バルジュー7750ベースのCal.EDOX011搭載。自動巻き。径45㎜。SSケース。クロコダイルストラップ。500m防水。41万円。

変更点

再び500mの超ハイスペックに
前年の大幅なモデルチェンジにより、防水性が誕生時と同じ500mに向上。文字盤にブルーカーボン、ベゼルにブルーセラミックを採用し、ケースはゴールドPVD加工に仕上げた。また、針やインデックスにもゴールドカラーを施した。

 

2018年

カーボン×セラミック
「クロノオフショア1 カーボンクロノグラフ オートマティック」。カーボンとセラミックを鍛造加工したケース&ベゼルを新たに採用。3時位置にデイデイト表示。Cal.EDOX011搭載。自動巻き。径45㎜。ラバーストラップ。500m防水。45万円。

変更点

青&黒のハイブリッドケース
誕生以来採用してきたセラミック製ベゼルが、カーボンとセラミックを交互に重ねたハイブリッド素材に。ケースにも同じ素材を使い、ブルー&ブラックの多層構造となる。またインデックスはドットと台形の融合スタイルに変更した。

 

最新モデル
2020

日本限定のブラックMOP
今年発表の「クロノオフショア1 クロノグラフ AJHHリミテッドエディション」。日本で人気のブラックMOPダイヤルを採用した豪華な1本。自動巻き。径45㎜。SSケース&ブレス。500m防水。限定100本。42万5000円。問い合わせ:GMインターナショナル

変更点

製品ごとに質感が違う一点もの
文字盤にブラックのマザー・オブ・パール(MOP)を採用。その上にブラックで統一された3カウンターを備える。MOPは真珠母貝を原料とするため、個体ごとに質感が異なる。逆回転防止ベゼルは再び単体のブルーセラミック製に。

 

 

[時計Begin 2021 WINTERの記事を再構成]

文/岡崎隆奈 構成/市塚忠義

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